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キャットニップ
別名をイヌハッカといい、和名ではチクマハッカといいます。キャットニップは地中海沿岸が原産の多年草で、茎はシソ科特有の四角、草丈は1m近くなります。葉は対生で三角形に近い卵状心臓形で縁に鋸歯があります。花期は7〜8月で、薄紫色の唇弁花で、花冠に紫色の斑の入った花を多数つけます。古代ローマ時代から薬用として用いられてきたハーブです。根や葉は猫のフェロモンのようなハッカの匂いがし、猫が好むと言われ、アブラムシやハムシの被害を減らすコンパニオンプランツとしても使えます。キャットニップはハーブティーやサラダに用いられますが、摂取量によっては危険とされています。安全性については国立健康・栄養研究所の「健康食品」の素材情報データベースに詳しく載っていますので、そちらをご覧ください。一方、よく混同される近縁種のキャットミントNepeta racemosaの草丈は40〜60cm程です。春から夏の高温期を除いて秋までと花期が長く、花色も薄紫、白、濃いめの青、ピンクと多様で、園芸用に鉢植えや花壇などによく利用されています。キャットミントも、猫が匂いを好むそうですが、園内の猫は近づこうとはしないので、猫にも好みがあるのでしょうか。市場では、キャットニップの同属、近縁種もひっくるめてキャットミントと呼ばれているようですが、非常に紛らわしいことです。キャットニップとキャットミントは別種なのです。また最近ではキャットミントというより「ネペタ・ファーセニー」の名前で広く流通しているようですから、その方が区別出来て良いかと思えます。
学 名 Nepeta cataria
科 名 シソ科 
利 用 部 位 地上部 
利 用 法 生葉⇒若い葉はサラダに。打ち身のハップに。
乾燥葉⇒猫用のおもちゃの詰め物に。
花、葉⇒ティーに。
乾燥して浴湯料に。
妊娠中、授乳中の方、お子様の経口使用は避けてください。
効 能 解熱、発汗作用、胃腸の不調を軽減。 
成 分 精油⇒チモール、カルバクロール、ネペトール、ネペタラクトン(マタタビに含まれるイリドミルメシンに化学構造は似ています) 


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東邦大学薬学部付属薬用植物園