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東邦大学薬学部見本園

ローゼル ハイビスカスティーは、鑑賞用のハイビスカスと間違えられやすいのですが、ティーには、このローゼルの花後に残る萼片が成熟して肉厚になったものを用います。鑑賞用のハイビスカスと同じヒビスク属ですが、ローゼルは食用の品種です。原産地はスーダン、エジプト、中国です。本来は多年草ですが、沖縄、九州以外では一年草扱いです。草丈は1.5〜2mになり、茎は木質化します。緑色の葉は互生し、長い葉柄があり、茎と葉柄は暗赤色をしていて少しぬめりがあります。晩秋、オクラに似た花をつけます。花色は淡い黄色、淡いピンク色で、葉色は緑色です。 この他に葉、茎の全草が暗赤色の品種もありますが、この種は露地植えでも開花しますが、花つきはよくありません。その果実は小さいため萼片は使えそうにありません。葉は料理に利用できます。
東京オリンピックの時、マラソンのメダリスト、アベベ選手がこのティーを愛飲していたことで一躍名前が知られました。酸味のあるティーは疲労回復効果のあるクエン酸を多量に含んでいるので、天然のスポーツドリンクとして有効なのでしょう。
学   名 Hibiscus sabdariffa 
科   名 アオイ科
利 用 部 位 花後に成熟した萼片、葉、茎
利 用 法 萼片⇒赤く色づき肉厚となった萼片を採り、日干しします。乾燥した萼片に熱湯を注ぐと赤い酸味のあるティーやジャムに。生の萼片は塩を一振りして一晩ねかせ、水洗いすると梅干しの代用に。
若葉⇒料理に(お浸し、サラダ、ソース、カレー料理に)。
茎⇒繊維からローゼル・ヘンプに。それを布に。
全草⇒染色に。
効   能 利尿作用、疲労回復、眼精疲労の予防と回復。
成   分 有機酸、アントシアニン色素、ペクチン、ミネラル、カリウム、ビタミンC等。


淡黄花
淡赤花 赤花 
果実

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