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東邦大学薬学部見本園

ボタン

東アジア原産の落葉低木で、中国から渡来しましたが、奈良時代か平安時代ともいわれはっきりしていません。「万葉集」や「源氏物語」に登場していないので、平安時代後の渡来かもしれません。樹高は60~180cm。幹は直立し分枝します。葉は有柄の、2~3回羽状複葉を互生します。花期は4~5月、枝先に大野花を単生します。花色は品種によって多数あります。
ボタン栽培が盛んになったのは江戸時代で元禄の頃には園芸品種が多く作られて「紫陽三月記」というボタン栽培の参考書やボタン鑑賞の手引き書が出版されていました。当時来日したドイツ人医師ケンベルが、この花木をヨーロッパに紹介しています。別名は花の華麗さ、艶麗さを讃えられて「富貴草」「富貴花」「百花王」「花王」「花神」等多数あります。 よく20日咲き続けるので「二十日」とも言われますが、一花の寿命は3日ほどですので、事実にそぐわないようです。薬用として用いられているのは白~淡いピンク色です。
学 名 Paeonia suffruticosa 
科 名 ボタン科 
生 薬 名 牡丹皮ボタンピ 
漢 方 鎮痛、鎮静、消炎性駆瘀血(くおけつ)通経、排膿に応用されます。 
利 用 部 位 根の皮 
利 用 法 薬用目的で栽培するには、開花させず、蕾を取り除いて、根の発育をよくします。
苗から4~5年目の秋に根を掘り採り、水洗いして皮を裂いて5日程干した後、硬い木部を除いて皮だけを日干しします。
牡丹皮を一日量5~10gに水300mlで半量になるまで煎じつめ、3回に分けて服用します。 
効 能 抗菌、婦人薬として月経不順、月経困難、便秘、痔疾。 
成 分 配糖体のペオニフロリンを主成分として、ペオノール、ペオノリット、ペオノサイドなど。 


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ボタン 牡丹皮


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