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東邦大学薬学部見本園

ドクダミ
北海道南部から、本州、四国、九州の各地の陰地に野生している多年草です。地下茎は白く、枝分かれして拡がります。草丈は20〜40cm、葉は広卵心形で無毛。4枚の白い花弁に見えるのは、花ではなく葉に近い性質の苞で、中央に伸びる棒のような花茎の周りに、雄しべ、雌しべだけを持った極小の花が密生してるいるのが、真の花です。黄色い部分は雄しべの花粉粒の袋です。生の全草には特有の悪臭があるので、毒でも入っているかと、‘毒溜め’の名から変化したのが名の由来です。総苞片が八重の八重咲きドクダミHouttuynia cordata、葉が斑入りの五色ドクダミHouttuynia cordata 'Variegata'もあります。五色ドクダミは、江戸時代に斑入りドクダミがヨーロッパに渡り改良されて、「カメレオン」という品種名で普及したのを、オランダから再導入したものです。いずれも同じように用いられ、熱を加えると悪臭は消えるので、山菜としても食されます。
学   名 Houttuynia cordata
科   名 ドクダミ科
生 薬 名 十藥(ジュウヤク)
利 用 部 位 全草
利 用 法 乾燥した全草の煎液をお茶代わりに服用します。腫れ物には生の葉を採り、水洗いしたものを紙で包んで火で焙り、やわらかくなったら患部に当てて止めておくと、膿を吸い出します。
効   能 利尿、便通、高血圧予防に。化膿性の腫れ物に。
成   分 茎にクエルチトリン、花穂にはイソクエルチトリンを多く含み、悪臭の元は抗菌性があるデカノイルアセトアルデハイドやラウリールアルデハイドによるもので、乾燥すれば悪臭は消えます。


 ドクダミ  八重ドクダミ 五色ドクダミ

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