| TOP | 見本園 | ハーブ園 | 薬木園八千代薬草園中毒事例 | 用語解説 |
東邦大学薬学部見本園

マコモ 日本各地および中国、台湾、朝鮮半島、インド、東シベリア半島に分布し、小川、沼地、湿地に群生する大型の多年草です。泥の中に太い根茎と匐枝をもち、春に新芽を出して葉と茎を叢生し、高さは1〜2mになります。葉の下部は丸い茎を包んで鞘となり、上部は扁平に伸びています。茎は太い円柱形です。夏から秋にかけて30〜50cm程の長い円錐花序を出し、分枝して多数の小穂をつけます。小穂の上部は雄性で下部は雌性。春先、若い茎に黒穂菌の一種が寄生すると、茎は長く伸びないでずんぐりし柔らかくなります。その部分をマコモ筍といい食用にします。初めは白く柔らかいのですが、そのままにしておくと胞子が熟して黒くなります。それを干しマコモ墨を採り、眉墨や絵画でいうセピア色に色をつけるときに用いられています。又古くから日常の生活に蓑や筵に、神事に注連縄等に利用されています。
学   名 Zizania latifolia 
科   名 イネ科
利 用 部 位 根、根茎、葉
利 用 法 利尿に⇒秋に根と根茎を採取し、水洗い後刻み日干ししたものを一日量5〜10gを水600ccで半量になるまで煎じて服用。(詳細な薬理作用は不明ですが、民間療法で用いられています)
マコモ筍⇒食用に。
葉⇒筵(むしろ)、蓑(みの)等の生活用品に。
効   能 葉⇒民間療法で利尿に。生活用品に。
マコモ筍⇒消化促進。
成   分 地上部には、トリチルペンのアルンドイン、シリンドリンを含むことが知られています。


マコモ
写真提供:中村 喜代美様
マコモ筍

   戻る

 | TOP | 見本園 | ハーブ園 | 薬木園八千代薬草園 | 中毒事例 | 用語解説 |

東邦大学薬学部付属薬用植物園