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東邦大学薬学部見本園

チャンチン 中国原産の落葉高木です。日本には室町時代には渡来していたそうで(慶応大学名誉教授博物学史・磯野直彦氏)、中国名の香椿(シャンチュン)から日本読みのチャンチンとなりました。春先の新芽が鮮紅色をしているのでアカメチャンチンとも呼ばれます。新芽が美しいため世界の温帯各地で栽培されています。幹はまっすぐ伸び、樹高は20mにもなります。頂には長さ30〜50cm程の偶数羽状複葉が互生するので目立ちます。長楕円形の長さ10〜15cmの小葉は10〜20枚ほどあり、対生もしくは対生に近く、紅色の短柄がついています。3月末頃から出る新芽は薄桃色から鮮桃色に変化し、5月頃から緑色へと変化します。花期は7月、枝先に多数の白色の小花を円錐花序につけ、8月頃長さ1.5cmほどの刮ハを結びます。刮ハは5裂し、中には翼のついた種子が入っています。残念ですが、園ではまだ開花したことはありません。
中国では葉を炒めて薬膳料理に用いられています。
学   名 Toona sinensis 
科   名 センダン科
生 薬 名 椿白皮(チンハクヒ)
利 用 部 位 樹皮
利 用 法 花の咲いている期間が採取には最適で(時期を逃すと樹皮は堅くなって剥がしにくくなります)、剥ぎ取った樹皮を水洗いし細かく刻んで天日干しします。
過敏性腸症候群に⇒乾燥樹皮5〜10gを600ccの水で煎じて、1日3回、毎食後温めて服用。
かすかに渋みがありますが飲みにくくはありません。
食用⇒新芽は、おひたし、炒め物、天ぷらにして食べられます。
効   能 ストレスが原因の腹痛や下痢を起こす過敏性腸症候群に。
成   分 樹皮にトウセンダニン、チャンチンタンニン


チャンチン 頂の葉 葉色の変化 葉色−緑に

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