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バクチノキ 房総半島以西、四国太平洋側、九州、沖縄、台湾に分布し、暖地に自生する常緑高木です。樹皮は灰褐色ですが、秋から春の間に樹皮が鱗片状に剥げ落ちて木肌を露出します。この様子がちょうど博打で負けて丸裸にされた姿に似ているというのが名の由来です。また赤肌になることから「アコノキ」とか、猿が木に登ろうとしても木肌と共に滑り落ちることから「サルコカシ」とも呼ばれます。花期は9〜10月、小さな白い3〜5cmの花序を横向きにつけます。結実は翌年秋に紫黒色に熟します。
近縁種にセイヨウバクチノキPrunus Laurocerasusがありますが、こちらの花期は4〜5月、芳香のある花穂は10〜12cmほどあります.。小石川植物園のページには、詳細が載っていますのでそちらをご覧ください。
学   名 Prunus zippeliana 
科   名 バラ科
生 薬 名 バクチ葉(バクチヨウ)
利 用 部 位 葉、樹皮
利 用 法 葉⇒水蒸気蒸留してバクチ水を咳に(素人にはバクチ水は難しい)。
葉⇒抽出液をあせもに。
樹皮⇒黄色の染料に。
効   能 鎮咳去痰薬⇒ぜんそく、咳漱、呼吸困難などに。
成   分 葉にプルラウラシン、プルナシン等。(プルナシンは加水分解されてベンズアルデヒドや青酸となって、猛毒成分を含むので取り扱いには要注意です。)


 新芽 樹皮

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東邦大学薬学部付属薬用植物園