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ハナイカダ 北海道の西南部から沖縄までの山地の木蔭に自生する雌雄異株の落葉低木で、中国にも分布します。樹高は1.5m位で、幹は枝を多く出して小枝は緑色です。長い葉柄のある葉は互生し、大きさは5〜12cmで縁には細い鋸歯があって先端は細く尖っています。花期は5〜6月、葉の中程に花をつけますが、雌花は花弁は4枚、雌花は1個で通常1個ですが、4個までつきます。雄花は数個が束状につき、花弁は3〜4枚、雄しべも3〜4個あります。別名はヨメノナミダ、マアマッコ、ツクデノキといいます。名の由来は、葉の表面に花をつけ、花後は黒い果実となるので、葉を筏に果実を船頭に見立てて“花筏”。別名のヨメノナミダは、葉に実の生る木を見つけてくるように命じられた嫁が一晩中探しても見つけられず涙したということから“嫁の涙”。もう一つのママッコは、春先に若芽を摘んでご飯に炊き込んで菜飯にするのが名の由来です。春先の若芽は、山菜として利用されます。生の葉では香りはしませんが、葉を煮ると良い香りがします。
学   名 Helwingia japonica 
科   名 ミズキ科
利 用 部 位 葉、若芽
利 用 法 葉⇒晩春から夏に葉や果実付きの葉を採り、水洗い後日干しします。
若芽⇒天ぷら、さっと茹でてから冷水にとり、だし汁で煮たり、白和え、佃煮に。
効   能 薬理の詳細は不明。
下痢止めに⇒乾燥葉5gを水600ccで半量まで煎じて服用します。
成   分 未詳


 ハナイカダ 雌花(雄花は拡大写真に)  果実

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東邦大学薬学部付属薬用植物園