微生物学実習

 

 本実習は、臨床検査過程の学生には必修科目であす。臨検過程に属していなくても履修は可能ですが、やけどや事故を起こしかねない病原性を持った細菌を扱うことを仮定した実習であることを肝に銘じて真面目に取り組んで下さい。法令の制限を遵守して履修者数を最大50名に制限します。

 

実習書はここからダウンロード出来ますので、内容について参考にして下さい。

予習用にダウンロードして勉強しておいて下さい。

実習開始までに実習室前に印刷物として実習書が配布されますので、自分で綴じて使用して下さい。配布される実習書は白黒なので、カラーが良い場合には上記からダウンロードして使用してください。

 

また、実習中で使用するバクテリア同定キットAPI 20Eの説明書もここからダウンロードできます。

 

2019年度版のレポートのひな形をアップしました。ここからダウンロード出来ます。

 

以下はレポート作製の際に必ず参考にして下さい。

 

以前にレポートを採点していて気になったこと。

1. レポートでは実験の成否そのものが重要なわけではありません。「実験は成功した」とかではなく、もともと簡単に成功するはずの実験を失敗したとしたら、いったい何がいけなかったのかをきちんと考察し、可能な限り実習期間中に何度も再実験をするべきです。思い通りの結果であれば、その結果から何が導き出せるのかを論じるのが考察です。

 

2. 学名(属名+種小名)をイタリック体で書くのは常識です。もし、手書きでレポートを作製するのであれば、学名のところには下線を引くべきです。2名法というのが一般的であり、亜種や変種などの場合には3名法を用いる。Staphylococcus cohnii subsup. cohniiは3名法。Staphylococcus cohnii ssp. cohniiまたは単純にStaphylococcus cohnii cohniiと記しても良い。

 

3. コロニーが「たくさん」とか「少し」とか言う記述は科学的ではありません。10個と100個では多いに異なるので、可能な限り具体的な数値を示して下さい。

 

4. 考察とは、結果から考えられる自分の考えを述べる。そのためには、正しい知識があることが前提なので、多くの文献をあたり、内容を正しく理解してから述べるように。文献に書いてあることを要約しただけでは単なる記述になってしまう。

 

5. 沈降係数のSは人名に由来するSvedberg unit:スベドベリ単位)ので大文字です。物理学で言う沈降係数sとのあいだには以下の関係がある。

s=S×10-13

 

6. さまざまな記述は科学論文の決まり事(世界共通)に従うべきです。

例)数値と単位の間は半角スペースを入れる。

×10ml → ○ 10 ml× pH7.0 → ○ pH 7.0

  例外としては、%oCがある。

10%37oC

 

7. 文献は実験ごとに引用してほしい。そうでなければ、科学論文のスタイルに従ってどの文章間にどの文献を引用したかを分かるように工夫しましょう。

 

8. 参考文献としてBergeyの原著を引用している人が多数いますが、本当に読んだ?全部英語で書かれているのに。和文の参考書の場合はそれを引用すれば良いです。

 

9. 実験3の分離培養のところは、自分の分以外は最悪コピーでも良いので班員全員の菌についてスケッチを付けて下さい。そうでなければ理由が正しいかどうか判断出来ません。自分の菌だけスケッチしてそれで満足している人や、何番の菌なのかの説明すら無い場合があります。

 

10. 手書きの場合はきれいな字で書いて下さい。解読するのに苦労します。当然ですが、印象が悪いと点数に響きます。字に自信が無ければ、極力ワープロかパソコンの使用を勧めます。もちろんコピペはダメです。