細胞性粘菌Dictyostelium
discoideumのオーガナイザーに関わるSTATaの活性化ドメインの同定
片桐 善一郎
細胞性粘菌Dictyostelium
discoideumのSTATaは哺乳類と同様にSH2ドメイン、DNA結合ドメインとロイシンジッパーを有しているが、N末端の保存領域、SH3様ドメイン、C末端の活性化ドメインはみられない。STATaは細胞性粘菌の発生におけるオーガナイザーと関っていると考えられている。本研究では、GFPとSTATa欠損コンストラクトの融合タンパクをSTATa破壊株で発現させて、オーガナイザー領域において特異的に発現し、STATaによってその転写が活性化される数種の遺伝子の発現をin situ
hybridizationで調べることによってSTATaの活性化ドメインの同定することを目指した。形質転換株の遺伝子の発現パターンと発生の観察の結果、STATaの活性化ドメインはSTATaタンパクのN-末端から237番目と254番目の間の18個のアミノ酸からなる領域内に存在していると考えられる。