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研究内容
1. 目的
2. ケージド化合物
3. シグナル伝達
4. 神経伝達
5. 遺伝子機能
6. タンパク質
7. 2光子励起
8. 論文など
9. 学会発表

メンバー
ケージド化合物の
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研究内容

2. ケージド化合物とは?

ケージド化合物とは、光分解性の保護基で生理活性分子を保護し,一時的にその活性を失わせた分子のことです(図)。光を照射することで,瞬時に元の生理活性分子を出現させることが出来ます。シグナル分子が機能発現する時期と場所を,光を照射する時期と場所で制御することが可能になり,照射光量 で発現する量を調節することも原理的には可能となるため,シグナル伝達に関与する分子の時空間動態を,リアルタイムで制御する強力な方法になります。

 

 

ケージド化合物の合成に利用できる光分解性保護基としては,2−ニトロベンジル基が知られていて,すでにいくつかのセカンドメッセンジャー,神経伝達物質,およびペプチド等のケージド化合物合成に利用されています。しかし,光反応の効率が低い,ケージ解除の反応速度が遅い,ケージ解除後の副生成物に毒性がある等の問題点も指摘されています。また,ケージド化合物として現在手に入れることができる分子の種類は非常に限られているため,誰でも簡単に自分の系に適用するまでには至っていないのが現状です。そこで,私たちのグループでは,これまでに報告されているケージド化合物の問題点を解決するべく研究を進め,新しい光分解性保護基(ケージ)をいくつか開発してきました。中でも、Bhc基(6-Bromo-7-hydroxycoumarin-4-ylmethyl基)は,従来のものに比べて様々な点で優れていることが明らかとなってきました。ケージとしてのBhc基は、@紫外光によるケージ解除の効率が高い,A暗所での安定性が高い,B2光子励起を利用することで近赤外光によるケージ解除が可能である,C簡単な修飾を施すことで様々な方法で細胞内に導入することができる,などの特徴をもちます。   


お問い合わせ:東邦大学理学部生物分子科学科 古田寿昭
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