研究内容

6. タンパク質の機能を光制御する

遺伝子産物としてのタンパク質の機能を,それらが本来あるべき時期に,あるべき場所(細胞または組織)で解析するための新手法を提供することを目的として研究しています。その新手法とは,ケージド化合物の化学を活用して,タンパク質の機能発現と機能阻害を時期および部位 特異的なものにすることです。既に,私たちのグループで新たに開発したケージド化合物(PNAS, 1999, 96, 1193-2000)を活用して,mRNAの機能発現を,時期および部位特異的にすることに成功しています(Nature Genetics, 2001, 28, 317-325)。この方法を,mRNAの機能阻害に適用することも現在進行中です。これらのバックグラウンドを活かしつつ,タンパク質レベルでの機能発現と機能阻害を,生きている細胞内で実現することを目指しています。細胞内で起こっていることをリアルタイムで可視化解析する技術は,爆発的な勢いで進展しています。この研究で目指しているリアルタイムの機能制御と合わせて用いることによって,空間と時間が関わる全ての生物現象において,これまでの方法では解析できなかったことが解析できて,見えなかったことが見えてくるはずです。


お問い合わせ:東邦大学理学部生物分子科学科 古田寿昭
当サイトの画像・文書の転載を一切禁じます。
Copyright© 2004 Furuta lab Toho Univ. All Rights Reserved.