多細胞微生物におけるセルラーゼ遺伝子群の機能解析と新技術への応用

 

細胞性粘菌の細胞壁はセルロースを主成分とし、その合成酵素は形態形成に重要な働きをしている。本研究では、セルロース分解酵素(セルラーゼ)に着目してその幾つかをクローン化し、形態形成に及ぼす機能とセルロース分解能について調べた。その結果、セルラーゼの一種セロビオヒドロラーゼの機能を阻害すると形態形成に影響を及ぼした。また、複数のセルラーゼが複合的に作用することで分解能を高め、分解活性は強く、セルロースを用いたバイオエタノール産生に有望であることが分かった。

 

1.研究開始当初の背景

(1) 細胞壁は細胞の形態を決定し、物理的な強度を付与するだけでなく、細胞膜や表層細胞骨格と密接に相互作用し細胞内活動の制御に積極的に関与する。しかしながら、不明の生理機能も多い。真核多細胞微生物の細胞性粘菌も子実体形成過程においてセルロース性の細胞壁を構築し、セルロース合成は正常な形態形成に必須である。我々は、子実体形成の過程で転写因子STATa が中心的な働きをし、4つのセルラーゼ遺伝子と2つのエクスパンシン遺伝子がSTATa の標的候補遺伝子であることを発見した。これらの機能を調べれば、セルロースによる形態形成メカニズムの一端が見えてくると考えられた。

(2) 現在、世界中で食料と競合しない植物バイオマスを利用したバイオエタノールの開発が研究されている。細胞性粘菌は自然界に多量に存在する。セルロースを分解する能力については未解明だが、遺伝子を改変することで直接にセルロースを分解出来ると、前処理なしで効率よくバイオエタノールを得ることが可能になると期待された。

 

2.研究の目的

 細胞性粘菌を用いた申請者の解析によって、転写因子STATa の標的遺候補伝子が多数同定されていた。そのなかには細胞外マトリックス、細胞壁やセルロース代謝に関するものが多く含まれていた。また、STATa とセルロース合成酵素は共に正常な形態形成に必須であることから、STATa を介したセルラーゼやその他の調節因子によるセルロース分解の調節によって形態形成が調節されている可能性について調べることを目的とした。

 本研究では、これら因子のうち2つのエクスパンシン様遺伝子(expl3, expl7)と4つのセルラーゼ遺伝子(エンドグルカナーゼとしてglcA, celC;セルビオヒドラーゼとしてcbhA;β-グルコシダーゼとしてgluA)について焦点を絞って解析することとした。また、遺伝子改変によるバイオエタノール産生の可能性についても調べることとした。

 

 

3.研究成果

 セルラーゼが細胞壁に及ぼす効果は形態形成の異常として現れると予想したため、各セルラーゼ遺伝子の破壊株、過剰発現株等を用いて形態形成の解析を行った。本研究では、全ゲノム配列の解読されている細胞性粘菌を用い、出来る限り多くの未解析セルラーゼと一部のエクスパンシン遺伝子(セルラーゼと協調してセルラーゼの働きを高める)をクローン化するところから始めた。expl7 遺伝子に関しては本研究の開始時点でほとんどの解析を終えていて、査読付きの論文として公表した(Ogasawara et al., 2009)。

 

(1) 細胞性粘菌セルラーゼ遺伝子群のクローン化

 セルロースはグルコースがβ-1,4-グリコシド結合により連結した直鎖状の高分子多糖が水素結合で束ねなれた巨大分子で、難容性であり、その効率的な分解には、エンドグルカナーゼ(endo-1,4-β-glucanase)、エキソセロビオヒドロラーゼ(cellobiohydrolase)、β-グルコシダーゼ(β-glucosidase)の3種類以上の酵素が必要とされている。細胞性粘菌のゲノムには、これらのすべてが存在する。本

研究では、まずこれら遺伝子のクローン化から行った。

 エクスパンシン様遺伝子としてexpl3、セルラーゼ遺伝子のうち、エンドグルカナーゼ遺伝子としてとしてglcA, celC, celD(途中で追加), gluA、エキソセロビオヒドロラーゼとしてcbhA の6つの遺伝子のクローン化を進めた。このうち、glcA, celC, celD, cbhA は、本研究で得られたデータをもとに命名した。クローン化は、翻訳開始点上流約1 kbp のプロモーター含有領域とタンパク質コード領域、ストップコドン下流領域までを含むように特異的なプライマーを設計し、PCR によって増幅されたDNA 断片をプラスミドにクローン化した。クローン化された断片は、シークエンシング等によって目的の遺伝子であることを確認した。その結果、上記6種類の全ての遺伝子のクローン化に成功した。細胞性粘菌エンドグルカナーゼ遺伝子celA,celB, gerD については他の研究室によってクローン化されており、機能が分かっているため、本研究でのクローン化は行わなかった。

 

(2) セルラーゼ遺伝子群の発現パターン解析

 各セルラーゼ遺伝子の経時的発現量の変化をRT-PCR 法で、空間的発現パターンの変化をlacZ レポーター遺伝子のβ-ガラクトシダーゼ活性を検出する方法で行った。

@ expl3 の発現は、発生1221 時間目にピークがあり、この時期のみイントロンが除かれてスプライシングが起こっていた。また、予定柄細胞特異的に発現しており、この結果は、予定胞子細胞特異的に発現しているというデータベースの結果と異なっていた。

A glcA は発生9 時間目以降の多細胞期(特に21 時間目前後)に gluA は発生初期(03時間目)と発生後期(特に21 時間目前後)に発現量のピークが見られた。また、gluASTATa 遺伝子破壊株ではほとんど発現されず、STATa によって転写が制御されている可能性が示唆された。glcA mound 期で多細胞体全体に、tip 期から子実体形成期では予定柄細胞前端のpstA 細胞に、子実体では柄細胞び頂端に発現していた。gluA mound 期からfirst finger 期までは多細胞体全体に、移動体期ではpstO 細胞(pstA 細胞の後方)に、子実体形成期から子実体ではupper cup 細胞(pstO 細胞由来)に発現していた。これらのことから、両遺伝子と予定柄細胞の形成との関連性が示唆される。

B celC は発生6 時間目以降の多細胞期(特に21 時間目前後)に発現量のピークが見られた。tip~移動体までpstAO 細胞で、子実体形成期ではpstA 細胞、柄細胞及び基盤(basal disc)で発現していた。さらに、STATa 遺伝子破壊株での移動体期に発現の低下が見られ、STATa によって転写が制御されている可能性が示唆された。

C celD の発現は、発生15 時間目から見られ、18 時間目で最大となり、それ以降では発現量が減少した。空間的な発現パターンの解

析は未解析のまま残った。

D cbhA は多細胞期の移動体期以降にわずかに発現が見られ、子実体形成が始まる21 時間目くらいから発現が上昇し、子実体の成熟とともに発現量がピークとなった。子実体形成期までの多細胞期ではpstO 細胞や後衛細胞などのpstB 細胞、さらには移動体が這った後のslime sheath に弱く発現が見られた。一方、子実体が成熟すると胞子において極めて強い発現が見られた。

 

(3) 細胞性粘菌のセルラーゼ遺伝子破壊株及び過剰発現株の作製

 夫々のセルラーゼの機能を調べるため、遺伝子破壊株及び過剰発現株の作製を試みた。本研究ではcelD を除く全ての遺伝子の破壊株と過剰発現株を得ることが出来た。また、GFP との融合タンパク質発現株を作製し局在等を調べた。当初の研究計画では複数の遺伝子については、それらを同時に過剰発現する多重過剰発現株の作製を試みる予定であったが、後述(4)-Bのように夫々の過剰発現株を混ぜ合わせることで代用した。また、多重破壊株については非常に作製が難しく未だ得られていない。今後Cre-loxP システムに変更して作製する予定である。

@ expl3 過剰発現株の形態的な変化は観察されなかった。expl3 遺伝子破壊株は発生のスピードが遅くなり、tip 期の突起が長くなった異常な形態を示した。発現パターンと合わせた結果は、多細胞期(特にtip 期から移動体期)における形態形成にEpl3 が作用していることを示唆する。しかしながら、遺伝子破壊株の救済株が未だ得られていないために確証が出来ていない。Exp3-GFP 融合タンパク質発現株の解析から、ExpL3 が細胞外分泌タンパク質であることが示されたが、結晶性セルロースビーズAvicel に対する結合は、今までに調べた条件下では観察されなかった。

A glcA 遺伝子では、過剰発現株及び遺伝子破壊株ともに表現型は見られなかった。GlcA-GFP 融合タンパク質発現株を作製しセルロースに対する結合能を調べた結果、GlcA タンパク質が結合能を有し、細胞外に分泌されることが確認された。

B gluA 遺伝子とcelC 遺伝子は、過剰発現株、遺伝子破壊株ともに表現型は見られなかった。CelC-GFP タンパク質発現株は得られていないが、GluA-GFP タンパク質発現株はようやく得ることが出来ので、セルロース結合能を調べる実験を行っている。

C cbhA 過剰発現株では表現型は見られなかったが、cbhA 遺伝子破壊株では表現型が観察された。遺伝子破壊株は、発生7.5 時間目に野生株より約1.5 時間遅れて集合し、17 時間目に約4 時間遅れてtip を形成した。救済株では、上記表現型は野生株と同様に戻ったことから、cbhA 遺伝子を破壊したことに起因することが証明された。これらより、cbhA 遺伝子は発生初期集合における細胞移動と多細胞体期における形態形成に重要な役割を担っている可能性が示された。また、cbhA 遺伝子破壊株の胞子の生存率はAx2 株の約半分に低下することから、CbhAはセルロース性外皮を持つ胞子の形成にも関与していることが示された。

 

(4) 過剰発現株細胞を用いたセルラーゼ活性測定の検討

 本研究でクローン化された遺伝子産物がセルラーゼ活性を有するかは、生化学的測定方法で活性を定量する必要があるが、セルロースは難溶性で測定は簡単ではない。そのため本研究では、まず簡便な定性的に活性を検出する方法を試みた。

@ エンドグルカナーゼ活性測定には、水溶性のセルロース誘導体CMCcarboxymethyl cellulose)を含んだ寒天を作製して用いた。この寒天プレート上に各種遺伝子の破壊株、過剰発現株等の細胞を等量スポットして発生させた。残存基質CMC Congo red 溶液で染色して分解活性を検出した。その結果、glcAcelC 共に遺伝子破壊株では野生株と同程度のCMC 分解能が見られたが、遺伝子過剰発現株においてはセルラーゼ活性の増加が見られた(図1)。gluA では過剰発現株の活性増加は見られなかった。

 

1. セルラーゼ活性の検出

 野性株(Ax2)、celC 遺伝子過剰発現株(OE)、celC 遺伝子破壊株(B1B2)の細胞(2.0 x 106 cells)をCMC 含有寒天プレート上にスポットして22℃ で発生させた。24 時間後にセルロース分解能を検出した。CMC 寒天をCongo red 溶液で20 分間室温にて染色した。CMCが分解さると染色されずにハローとして検出される

 

A セロビオヒドロラーゼ活性測定には、基質として4- MUC4-methylumbelliferyl-β-D-cellobioside)を含む寒天プレートを作製し、同様に活性の検出を行った。本実験では、4-MUC が分解されて生じる4-methylumbelliferone (4-MU)を紫外線照射による蛍光として検出し活性とした。その結果、cbhA 遺伝子破壊株では野生株に比べて分解活性の低下が、過剰発現株においては活性の顕著な増加が見られた(図2)。

 

2. セロビオヒドロラーゼ活性の検出

 野性株(Ax2)、cbhA 遺伝子過剰発現株(OE)、cbhA 遺伝子破壊株(KO)におけるセロビオヒドロラーゼ活性を0.1 mg/ml 4-MUC を含む寒天プレートを用いて検出した。各株の細胞(2.0 x 106 cells)を寒天プレート上にスポットし、22℃ で約48 時間静置した。活性は紫外光を照射し産物(4-MU)の蛍光として検出した。DsRed2 CbhA タンパク質と蛍光タンパク質DsRed2 の融合タンパク質発現株で、活性の上昇は見られなかった。

 

B セルラーゼは単独で作用するよりセルロソーム複合的として作用する方がセルロースを効率的に分解すると考えられている。セルラーゼは細胞外に分泌されるため、細胞外で各種セルラーゼが複合的に作用する可能性が考えられた。そこで、既に存在していたcelA celB の過剰発現株をストックセンターより得て、本研究で得た各種過剰発現株と等量ずつ混合する実験を行った。

 その結果、単独遺伝子の過剰発現株が示したCMC 分解能(例: 図1)よりも混合細胞の方が遥かに高い分解活性を呈した。このことは、細胞性粘菌でセルラーゼが複合体として存在し、セルロソームとして作用する可能性を示唆している。また、単独のセルラーゼとしてはCelAが最も強い分解活性を示した。

 

(5) リコンビナントセルラーゼを用いた活性測定の検討

 クローン化されたセルラーゼの生化学的な性質を調べるためには、夫々のセルラーゼを大量に精製してくる必要がある。そこで、まずcDNA 断片を大腸菌発現ベクターにサブクローン化し、発現後に部分精製し、活性の定性的な検出を試みた。

@ FLAG 及びHIS x 6 のタグを付加した融合タンパク質を発現するように、シグナル配列相当分を除いたcelC, celD, cbhA, glcA 及びgluA cDNA 断片を大腸菌発現ベクターにサブクローン化し、発現を誘導後、抗FLAG 抗体(M2)を用いて発現解析を行った。その結果、CelD, GlcA, GluA は予想される分子量のFLAG-HIS 融合タンパク質の発現がみられた。CelC は発現が確認されず、また、CbhA は分子量が予想と異なっていた。GluAは発現量が多くその後の解析に十分に利用出来る。成功していないものについてはGST タグ等、他のベクターを利用する方法で発現と精製を試みている。

A 次に、セルラーゼ活性の測定のために、発現させたタンパク質を部分精製し、溶液中で基質と混ぜ、活性の検出を試みたが調べた条件下で活性は検出されなかった。

B 発現させたセルラーゼの活性を簡便に検出するため、細胞性粘菌の過剰発現株と同様に寒天中に基質を含ませ、タンパク質発現を誘導した大腸菌株の菌液をスポットして一定時間保温し、活性の検出を試みた。β-galactosidase には4-methylumbelliferyl-β-Dglucuronide (4-MUGal)を、β-glucoronidase には4-methylumbelliferyl-β-D-glucuronide (4-MUG)を基質として使用した。その結果、4-MUGal 寒天では12 時間後にコントロール大腸菌株と比べて明確な差が見られ、GlcA及びGluA 共にセルラーゼとしての活性が検出された。一方、4-MUG 寒天では24 時間保温後も、コントロール大腸菌株と比べて明確な差が見られなかった。

 

(6) 研究成果の位置づけとインパクト

 今までにセルラーゼと形態形成の関連性は殆ど調べられていない。セルラーゼの研究は生化学的性質を調べてそれをどのように応用するかと言うところに力点が置かれており、生物学的な視点で多細胞体における機能や形態形成との関連性を示した点は新しい切り口である。細胞性粘菌のセルラーゼ遺伝子の幾つかはSTATa 遺伝子破壊株で発現が見られないか低下することから、STAT シグナルとセルラーゼとの間には密接な関連があり、STATa が正常な形態形成に必須であることからセルラーゼの果たす役割の重要性が推測される。

 細胞性粘菌が充分なセルラーゼ活性を有し、遺伝子改変によってセルロース分解活性が上昇することが示された。細胞性粘菌の適温は室温であり、セルラーゼ活性の検出が室温で行われたにもかかわらず充分な活性を示したことは、応用的観点から、細胞性粘菌がセルロースバイオマスを栄養源として利用出来るような工夫を施せば成育過程でグルコースを産生し、バイオエタノールの産生に利用可能な有望な生物であることを示している。他生物種のセルラーゼの至適条件は高温域と酸性側のpH にあるため、これらのセルラーゼを効率よく作用させるためには温める必要があり、そのために余分なエネルギーを消費する。もし、他種生物種のセルラーゼと比較して室温で充分な活性を示すのであれば、余分なエネルギーの損失が無い点で非常に優れていると考えられる。

 

(7) 今後の課題と展望

 本研究でやり残したことを踏まえ、細胞性粘菌を用いたバイオエタノール産生に応用するためには幾つかの課題を克服する必要があり、以下のような展望が考えられる。

@ 本研究では細胞性粘菌の夫々のセルラーゼの活性を正確に定量し、生化学的性質を調べるところまでは踏み込めなかった。他生物種のセルラーゼ活性量との違い、また、至適温度や至適pH など性質のよう違いについて詳細を明らかにする必要がある。

A セロビオヒドロラーゼCbhA は、細胞性粘菌の形態形成に重要であることが示されたが、細胞性粘菌に存在するセロビオヒドロラーゼ遺伝子は1つしかしない。通常、セルロース分解能を持つ生物種はI 型、II 型2種類のセロビオヒドロラーゼを持ち、それぞれ異なった働きを有する。配列の相同性からCbhA I 型と推定されるが、何故II 型がないのかは謎である。両方の性質を有している可能性もあり、生化学的な性質を詳細に調べる必要がある。現在、糸状菌Trichoderma reeseiから単離したII 型セロビオヒドロラーゼcDNA を細胞性粘菌に導入する実験を行っている。形態形成や活性に影響が生じるのかを見ることで、II 型の細胞性粘菌における役割とI 型、II 型の進化について類推することが可能と考えられる。

B 本研究で用いられたセルラーゼの基質は比較的構造の簡単なセルロースである。しかし、実際のバイオマスはもっと複雑であり、セルロースも変化に富む。稲藁や古紙等であってもそれを室温で分解し、資化できるかどうかは全く不明である。この点についてまで本研究では踏み込むことが出来なかったので今後試す必要がある。そのための前提として全てのセルラーゼ遺伝子を過剰発現するだけでなく、様々な生物種からクローン化した遺伝子を発現する細胞性粘菌を作る必要がある。本研究でも示されたように、セルラーゼは細胞外に分泌されて作用するため、個々の遺伝子を過剰に発現する株の細胞を個別に作製して後で混ぜて、多種のセルラーゼを過剰に分泌する細胞性粘菌個体を作製することが可能であり、外来種の遺伝子も含めて、どの遺伝子とどの遺伝子を組み合わせるとより効果的にセルロース分解能が上昇するかをin vivo で容易に見ることが出来る。また、形態形成に及ぼす影響を調べることも可能である。

C 同様の手法を用いて細胞性粘菌が有していないキシラナーゼやリグナーゼ遺伝子を細胞性粘菌に導入することも可能となる。実際に木質バイオマスを分解するためには、このような酵素の補助も必要であろうと考えられる。

D 細胞性粘菌ゲノムデータベースのアノテーションから同定されたセルラーゼ遺伝子については全て調べたが、特徴的な配列を詳しく検索すると弱い相同性を持つ遺伝子が多数見つかった。これらについての解析は今後の課題として残された。

 

謝辞:本研究には多くの卒研生(稲村友香、中村有里、谷内彩子、安野真未、山﨑由里惠、荒木徹、新藤雄樹、鯉沼誉人、國井みず穂)が関わって興味深い発見をたくさんしてくれた。改めてここに謝意を表したい。

 

細胞性粘菌の細胞壁はセルロースを主成分とし、その合成酵素は形態形成に重要な働きをしている。本研究では、セルロース分解酵素(セルラーゼ)に着目してその幾つかをクローン化し、形態形成に及ぼす機能とセルロース分解能について調べた。その結果、セルラーゼの一種セロビオヒドロラーゼの機能を阻害すると形態形成に影響を及ぼした。また、複数のセルラーゼが複合的に作用することで分解能を高め、分解活性は強く、セルロースを用いたバイオエタノール産生に有望であることが分かった。細胞性粘菌の細胞壁はセルロースを主成分とし、その合成酵素は形態形成に重要な働きをしている。本研究では、セルロース分解酵素(セルラーゼ)に着目してその幾つかをクローン化し、形態形成に及ぼす機能とセルロース分解能について調べた。その結果、セルラーゼの一種セロビオヒドロラーゼの機能を阻害すると形態形成に影響を及ぼした。また、複数のセルラーゼが複合的に作用することで分解能を高め、分解活性は強く、セルロースを用いたバイオエタノール産生に有望であることが分かった。細胞性粘菌の細胞壁はセルロースを主成分とし、その合成酵素は形態形成に重要な働きをしている。本研究では、セルロース分解酵素(セルラーゼ)に着目してその幾つかをクローン化し、形態形成に及ぼす機能とセルロース分解能について調べた。その結果、セルラーゼの一種セロビオヒドロラーゼの機能を阻害すると形態形成に影響を及ぼした。また、複数のセルラーゼが複合的に作用することで分解能を高め、分解活性は強く、セルロースを用いたバイオエタノール産生に有望であることが分かった。細胞性粘菌の細胞壁はセルロースを主成分とし、その合成酵素は形態形成に重要な働きをしている。本研究では、セルロース分解酵素(セルラーゼ)に着目してその幾つかをクローン化し、形態形成に及ぼす機能とセルロース分解能について調べた。その結果、セルラーゼの一種セロビオヒドロラーゼの機能を阻害すると形態形成に影響を及ぼした。また、複数のセルラーゼが複合的に作用することで分解能を高め、分解活性は強く、セルロースを用いたバイオエタノール産生に有望であることが分かった。細胞性粘菌の細胞壁はセルロースを主成分とし、その合成酵素は形態形成に重要な働きをしている。本研究では、セルロース分解酵素(セルラーゼ)に着目してその幾つかをクローン化し、形態形成に及ぼす機能とセルロース分解能について調べた。その結果、セルラーゼの一種セロビオヒドロラーゼの機能を阻害すると形態形成に影響を及ぼした。また、複数のセルラーゼが複合的に作用することで分解能を高め、分解活性は強く、セルロースを用いたバイオエタノール産生に有望であることが分かった。