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東邦大学薬学部見本園

ヒマラヤスギ 名前はヒマラヤスギですが、スギの仲間ではなくマツの仲間です。原産地はヒマラヤ西部からアフガニスタン東部です。日本には明治時代に導入され、広い庭や公園に植栽される雌雄同株の常緑高木です。別名はヒマラヤシーダーです。日本では東北以南でよく見かけますが北海道には少ないようです。幹は直立し、樹高は10〜50m、枝は地面に水平に拡がっていて、全体の樹形は円錐形です。その自然樹形は美しく、コウヤマキ、ナンヨウスギと共に公園三大美木とされています。
幹の周囲は3mに達し、古くなると樹皮は鱗片状に剥がれます。葉は枝に3cmほどの松葉より柔らかい葉を束生しています。花は10月〜11月、雄花は円柱状で初めは淡い緑色で3cm程ですが熟すと茶色になり、落下した雄花はよく目にしますが、高いところで咲く雌花は見ることは出来ません。樹齢30年を超えなくては雌花をつけないとされています。キャンパスは、旧陸軍騎兵13連隊跡地にありヒマラヤスギは当時からのままなので、樹齢は100年を超えていると思われます。ハーブ園にある4本はいずれも開花条件は満たしているのですが、雌花は高いところにあるため目にしたことはありませんが、シダーローズと呼ばれる球果は落ちているので、ちゃんと雌花も咲いているはずです。よく目にするのはバラの花のような球果の一部(シダーローズ)です。球果全体が落下しているのではなく球果の先端だけが落ちているそうです。雌花についてはNPO自然観察大学の「ヒマラヤスギの雌花を探して」に詳しく載っていますので参考にしてください。
ヒマラヤスギは耐久性があり腐食しにくいため古くから建築材、鉄道車両などに利用されたそうです。また西洋医学にも代替手段として利用されているインドの伝統的医学アーユルベーダでは病気を治す力があるとされています。アロマセラピーでは精油を利用されています。
2014年の大雪で折れた枝葉を水蒸気蒸留しましたが、ハーブウォ−ターばかりが大量に採れ、精油はほとんど採れませんでした。木材部分を多量に使わなくては採れないのでしょう。ウォーターの香りは優しい木の香りです。
学   名 Cedrus deodara 
科   名 マツ科
利 用 部 位 木部
利 用 法 精油(シダーウッド)
効   能 香り⇒不安や憂鬱な気分を軽減。
精油⇒マーサージオイルに、気管支や喉の痛みを緩和、防虫効果、石鹸の香料、顕微鏡用洗剤などに。
妊婦や子供には禁忌。
成   分 主要成分はセキステルペン炭化水素とケトン。




 
ヒマラヤスギ 葉   木肌 シダーローズ

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