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ジャケツイバラ
中国、ヒマラヤ、インドに分布し、日本では本州山形、福島県以南に自生していて、陽光のあたる山野や河原に見られる蔓性落葉低木です。茎に鈎棘が散生し、他の木に絡まって登り、一年間に8m程生長することもしばしばあります。葉は2回羽状複葉で、葉の長さは40cm近くあり、葉軸の裏面にも鋭い刺があります。花期は5〜6月、およそ30cmにはなる長い花序が葉の上に立ち上がり、花径3cmの黄色い5弁の花をつけます。『大和本草』(1706)に「其茎蛇の結ばれたるに似たる故ジャケツという」とあるのが名前の由来です。そして蔓茎に棘があるのでツルバラのようにも見えジャケツイバラと名付けられましたが、バラの仲間ではありません。マメ科の唯一の木本蔓性植物です。
学 名 Caesalpiniaceae sepiaria 
科 名 マメ科(新エングラー体系とAPG植物分類体系ではマメ科に入れてジャケツイバラ亜科としますが、クロンキスト体系ではジャケツイバラ科と独立の科とされています) 
生 薬 名 雲実(ウンジツ)、雲実根(ウンジツコン)、四時葉(シジセイ)  
利 用 部 位 種子⇒雲実、 根・根皮⇒雲実根、 葉⇒四時青  
利 用 法 種子⇒6〜7月頃豆果を採り、日干にしておくと殻が裂け、1cmほどの黒褐色の種子がでてくるので、これを浴日干して乾燥させます。
根皮⇒一年中 
効 能 種子⇒化膿性球菌、大腸菌などに抗菌作用があり、下痢止めやマラリアの解熱に、
雲実12gを一日量として、水400ccを加え、3分の1量に煎じて3回に分けて服用します。
根・根皮の煎液⇒咳、喉痛、腰痛、打撲傷、身体痛に服用します。
根・根皮の粉末⇒打撲傷に塗布します。
成 分 種子⇒脂肪油35%含有。根皮はタンニンを含みます。


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 ジャケツイバラ 花  豆果

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