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東邦大学薬学部見本園

アセビ 本州宮城、山形県以南の四国、九州各地の山野に自生し、庭木や公園などに植栽される常緑低木で、日本特産のものです。樹高は2〜4m。枝先に集まって互生する葉は広倒披針形で厚みがあり長さは3〜8cmです。花期は3〜4月枝先に複総状花序の白い壺形の花を下垂してつけます。
名前の由来は馬がこれを食べると酔うため、馬酔木という和製漢字がついたそうです。また人が誤食すると中毒によって足が痺れることから、アシシビレが詰まってアセビと言われるようになったとも言われます。江戸時代後期の本草学者、小野蘭山が著した「本草綱目啓蒙」では、「菜園に、小長黒虫を生ずるに、この葉の煎汁を冷めてから灌ぐ時は、虫を殺す」と書いています。
学   名 Pieris japonica  
科   名 ツツジ科
生 薬 名 馬酔木(バスイボク)
利 用 部 位 葉、枝、茎⇒必要時に葉や小枝を採り、日干しして保存しておきます。
利 用 法 乾燥した葉茎を10倍量の水で煎じ、この煎液だけを更に10倍量の水で薄めて、冷めてから作物にかけます。
効   能 農作物の殺虫に。
成   分 葉の有毒成分⇒苦味質のアセボトキシン、グラヤノトキシンV
花の有毒成分⇒ピエルストキシンA,B,C
これらの有毒成分は激しく、誤食べすると腹痛、嘔吐、下痢、呼吸麻痺を起こし死亡することもあります。


アセビ

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