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東邦大学薬学部見本園

エノシマ
キブシ
キブシは日本各地に自生する雌雄異株の落葉高木です。その中で本州の関東地方南部、東海地方、伊豆諸島のみに分布するキブシの変種をエノシマキブシまたはハチジョウキブシといいます。海岸護岸に生えており、枝が太く総状花序が長いタイプです。葉も大きく10〜15cmの広卵形か長卵形で、裏面は白みを帯びています。花期は3〜4月、葉が出る前に淡黄色の1cmほどの花を穂状花序に多数つけ、花序を垂らして、人目を引きます。果実は長さ10〜15mm。構内にはキブシもありましたが、残念ですが10年程前に枯れてしまいました。キブシは昔女性がしていたお歯黒に用いられていたヌルデの果実(五倍子)の代用として利用されていました。エノシマキブシも同様に利用されます。
学   名 Stachyurus praecox var. matsuzakii 
科   名 キブシ科
生 薬 名 若枝、葉⇒通条樹(ツウジョウジュ)、果実⇒木附子(キブシ)
利 用 部 位 若枝、葉、果実
利 用 法 若枝、葉⇒夏から秋に葉のついたままでも構わないので小枝を採り、細かく刻んで日干しします。
浮腫に。通条樹を一日量4〜8gを水400ccで、1/3量に煎じ、3回に分けて空腹時に服用します。
果実⇒止痛に。木附子を粉末にして付けます。煎液はしもやけに。黒色の染料に。
効   能 浮腫、止痛、しもやけに。
成   分 枝葉⇒シアニン色素
若葉⇒アントシアニン系のシアニン色素、タンニン
果実⇒タンニン


キブシ 花序 果実

エノシマキブシ 花序 果実

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