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東邦大学薬学部見本園

ゲンノショウコ
中国、朝鮮半島、台湾に分布し日本でも各地の日当たりのよい山野や道端でよく見られる多年草です。草丈は15〜30cm、茎は匍匐しよく分枝します。掌状に3〜5に深裂する葉には長柄があります。花期は5,6月頃から咲き始め、土用の丑の日頃が最盛期で、花弁5枚、1.5cmの白か紫紅色の花をつけます。おなじゲンノショウコですが、東日本では白色、西日本では紫紅色の花が多く見られます。園では一緒に植栽していますが、交雑は見られません。花が終わると果実の5枚の果皮が上に巻き上がり種子を放出します。その姿が御神輿の屋根の野筋に似ているので別名をミコシグサといいます。下痢止めに服用するとすぐに効果が現れることから名付けられたのが名の由来です。毒草のキツネノボタンの若葉と形が似ているため間違えやすいのですが、ゲンノショウコの茎に生える毛は葉に直角に生えていますが、キツネノボタンの方は、花色は黄色で、葉に生えている毛は葉に対して斜めに生えているので区別できます。ドクダミ、センブリとともに日本三大民間薬です。
学   名 Geranium thunbergii 
科   名 フウロソウ科
生 薬 名 現証拠(ゲンノショウコ)、老鸛草(ロウカクソウ)
利 用 部 位 全草⇒タンニンを多量に含むのは土用の頃なので、花の盛りに全草を採り、水洗いして陰干しにします。
利 用 法 下痢止めに⇒1日量20gを、400ccの水で半量にまで煎じて服用します。
冷え性、婦人の血の道症に⇒ゲンノショウコとヨモギ100gを浴湯料に。
効   能 整腸、下痢止め、便秘にも。冷え性、婦人の血の道症に。
成   分 タンイン、コハク酸、没食子酸、ケルセチンなど。


ゲンノショウコ 果実 茎に生える毛

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東邦大学薬学部付属薬用植物園