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東邦大学薬学部見本園

ハッカ
ニホンハッカ、又は和ハッカと呼ばれます。東アジアの温帯地方に分布し、日本各地の湿地や小川の縁に生える多年草です。草丈は通常60〜80cm、茎は下部から分枝し、四角形で直立します。葉は長楕円形有柄で、両面に毛のある葉は十字対生し両面に小さな油線をつけています。花期は8〜10月、茎の上部、葉脇に紫白色〜紫色の小さな唇形花を密に輪生します。草全体、特に花と葉で爽やかな香りを放ちます。ニホンハッカは芳香成分のメントールを多く含有していることが特徴で、口に含むと清涼感があり、主として薬用に用いられます。元禄時代の「農業全書」には“薬に多く用ゆる物なり。作るべし”と農家にハッカの栽培を勧めた記事が載っています。精油を採る目的で北海道が主産地に、岡山、広島などで栽培されています。合成メントールが出来るまでは、日本の薄荷から採った天然メントールは世界中に輸出していました。
近縁種のヒメハッカは薬用にはなりません。
学   名 Mentha arvensis var. piperascens 
科   名 シソ科
生 薬 名 地上部⇒薄荷(ハッカ)、葉⇒薄荷葉(ハッカヨウ)
葉は6〜8月に採取し、水洗い後陰干しします。
地上部は花が終わり下葉が黄緑色になる頃、全草を刈り取り陰干しします。
利 用 部 位 地上部
利 用 法 健胃、駆風に⇒1日量10gを水400mlで煎じ、2回に分けて服用します。
蜂の刺傷に生葉のしるをすりこみます。浴湯料に。
精油⇒香料、清涼剤として食品や化粧品に。
効   能 鎮痙、駆風の作用があり、解熱、清涼、芳香性健胃薬として単実か処方に配剤。
成   分 メントール、アセチルメントール、α-ピネン、リモネン



ニホンハッカ

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