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タチビャクブ 有毒 |
中国原産で、日本には江戸時代享保年間に薬草として渡来した多年草です。草丈は40cmほど、茎は直立し無毛で稜があります。葉は倒卵形で、各節ごとに3〜4枚輪生しています。花期は6〜7月、茎の下部の葉の鱗片葉の葉腋に薄緑色で鐘形の花を一個つけ、一見すると葉の中央で咲いているように見えます。根は紡錘形、多肉で、根茎から多数下垂しています。昔は茎を虱紐と呼び、下着類に縫い込んで虱や蚤を防除していたそうです。 1803年に著された『本草綱目啓蒙』には「百部は草本と藤本(蔓性)の二種あり。共に享保年間に漢種を伝う」とありますので、蔓性のビャクブと草本のタチビャクブが同時に入ったと考えられます。ビャクブの茎の下部は直立しますが、上部は他の植物に巻き付くように回旋します。双方とも、稀に栽培されています。当園の植栽はタチビャクブです。 よく生け花に使われていますが、有毒成分を含むので、取り扱いには注意してください。 |
学 名 | Stemona sessilifolia |
科 名 | ビャクブ科 |
生 薬 名 | 百部(ビャクブ) |
利 用 部 位 | 根⇒新芽が出る前の4月か、地上部が枯れる11月に根を堀りあげ、水洗いし、ひげ根を取り除き熱湯をかけてから陰干しします。 |
利 用 法 | 1日量3〜9gを煎じて服用します。 |
効 能 | 回虫や蟯虫の駆除薬に。 |
成 分 | アルカロイドのステモニン、ステモニジンなど。 |
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タチビャクブ | 花 | 根 |
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東邦大学薬学部付属薬用植物園 |