私たちの研究室では「新規な酸化・還元系物質の創製と科学的意義の探求」を行い、産業上で応用できるレベルを目指した研究を主体としております。
酸化還元反応は基本的に物質間の電子の授受を伴う反応であり、地球における生命の誕生、進化に深く関っております。更には我々生命体の中でも「酸化・還元」が絡んだ様々な化学反応(酵素反応)が行われており、これによって生体の恒常性が保たれています。
一方、ユビキタ ス社会の到来を感じさせる近年の産業の発展には新規な機能性物質の寄与が大きく、とりわけ情報材料関連における発展が著しい。この分野で「酸化・還元」を
考えると各種のクロミック物質や機能性色素、有機半導体、導電体など、基本骨格に酸化・還元系の分子構造を包含する化合物が殆どである。
従って、中心となる研究はπ共役系分子の研究であり、簡単な分子構造或いは部分構造の意味を考えながら必要な機能を足して目的とする機能分子を作り上げることです。
研究テーマとしては大きく分けると以下の3つに分けられます。
1.電子伝達系機能性材料の合成研究
2.生理活性物質の合成研究(今までの研究事例を御覧ください)
3.工業的に有用な素反応の開発研究
研究室で作る物質の展開は必要に応じて学内外の大学研究機関等との共同研究、或いは産業界との共同研究等により研究の意味・意義の深耕を計ります。
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