可換代数と組合せ論セミナー
Commutative Algebra and Combinatorics Seminar
可換代数と組合せ論セミナーは,可換環論や組合せ論,およびその周辺分野の専門家をお招きし,大学院生でも理解できるような基礎的な内容から,最新の研究結果までをじっくり時間をかけてお話ししていただく勉強会形式のセミナーです.
興味がある方は誰でも参加可能です.
次回のセミナー
第1回
ご参加の場合こちらより参加登録をお願いします(5/15 (水)まで).
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日時:2024年5月18日(土)13:30~17:00
会場:東邦大学 習志野キャンパス 理学部III号館4階 3404教室
講演者:松井紘樹(徳島大学)
タイトル:三角圏のsupportと三角圏の幾何学
要旨
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可換ネーター環上の有限生成加群のsupportとは,加群に対してZariskiスペクトラムの閉集合を対応させるものである。1962年,Gabrielはsupportを用いて可換ネーター環の 有限生成加群のなすアーベル圏のSerre部分圏達をZariski スペクトラムの特殊化閉部分集合達と対応させることで完全に分類した。その後,様々な圏上の具体的なsupportの研究が盛んに行われ,特に三角圏上のsupport理論はthick部分圏の分類問題と関連して主要な研究対象となってきた.
本講演では可換環論や代数幾何学に現れる様々なsupport理論と,(テンソル)三角圏のある種の普遍的なsupport理論であるBalmerのtensor triangular supportおよび講演者によるtriangular supportについて解説する。
次回以降のセミナー
第2回
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日時:2024年6月22日(土) 13:30~17:00
会場:東邦大学 習志野キャンパス 理学部V号館1階 5105教室
講演者:品川和雅(茨城大学)
タイトル:カードベース暗号の30年間
要旨
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秘密計算とは、複数の参加者がそれぞれ秘密の入力情報(例:貯金額)を持つとき、その情報を秘匿しながら所望の計算結果(例:貯金額の平均)を得ることのできる暗号技術である。通常、秘密計算はコンピュータ上での実装が想定されるが、物理的なカード組を用いて実現できることも知られており、その研究分野をカードベース暗号と呼ぶ。この分野は1990年頃に誕生し、これまでに約30年間、特に日本を中心に研究が進められてきた。本講演では、カードベース暗号の基礎的な内容から始め、この分野の30年間の発展を紹介する。
世話人
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土谷昭善(東邦大学理学部情報科学科)
長峰孝典(日本大学理工学部数学科)
連絡先
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土谷昭善(akiyoshi "at" is.sci.toho-u.ac.jp)
support info.
本セミナーは以下の助成を受けて運営しています.
- 若手研究 22K13890「非特異格子凸多面体に関連する代数的および組合せ論的諸問題の解決」(研究代表者:土谷昭善)
若手研究 21K13782「アフィン代数多様体における消去問題」(研究代表者:長峰孝典)