高校の時から生物が好きでしたが、他の理科教科も同じくらい好きでした。ですので、大学でこれを集中して勉強したい、この分野を選びたい、と思える分野がなかったんです。そこで、いろいろな分野を学べるこの学科に入って幅広く知識をつけてから、どの分野に進むか自分で決めたい、と思いました。それから、幅広い知識があればできることが増えるので、それだけ人生の選択肢も増えるかな、と思ったのも理由のひとつです。

生物はもちろん好きなので、3年までの間に実習に行って、自然や産業施設を勉強したり、人間社会と生き物のかかわりを冷静に見て考えてきました。そして、開発や産業などの経済活動を続ける限り環境破壊が進んでいくことにショックを受けました。

経済活動は止められないので、「その過程で出る汚染物質を減らすことが、一番地球に必要とされることでは？」と考え、汚染物質の浄化を研究している化学コースの研究室に入りました。分野を変えることも全く問題なく、スムーズに先生方に対応していただけました。

もちろん生物を勉強したことは無駄になっていません。化学物質の生物濃縮とか、汚染される海底にどんな生物がいるとか具体的にイメージできます。これは、化学系の研究室で重宝されるスキルだと自負しています！

フィールドの実習の中でも、尾瀬とタイでの実習が特に面白かったです。尾瀬では国立公園の湿地でカッパを着て生物観察をしました。僕が環境保全に係って守るべき対象を間近で見ることができたと思います。保全のために働いている方と会うこともできて、とてもいい経験になりました。タイ実習では、熱帯のシュノーケリングや自然観察だけでなく、現地の学生との国際交流がとても楽しかったです！現地に行かないと感じられない「空気」があるので、僕の後輩にもお勧めしたい実習ですね！

４年生からは化学の勉強を本格的に進めて大学院に進みたいと考えています。その後、インフラ系、製造業で、例えば工場の排水を浄化する専門職に就くのが僕の夢ですね。